ここ最近の新型コロナウイルスの流行でマスクが入手できません。3Dプリンタでキッチンペーパーをマスクに変えるアタッチメントを作ったので公開します。
キッチンペーペーを折りたたんでパチンとはめるだけ。簡単にできます。
ごく普通の21~22cmのキッチンペーパーロールで大人の男性サイズになりますが、ペーパーの大きさを調整すれば子供サイズにもなります。

装着するとこんな感じ。輪ゴムとホチキスで作る方法もありますが、見た目的に恥ずかしいという人もいると思います。これなら大丈夫ですね。
作り方

これが3Dプリンタで作ったアタッチメントです。

ロールタイプのキッチンペーパーを半分に折り、折り目を付けます。

開いて端から2cmくらいを折ります。

裏返します。

また2cmほど折ります。

また裏返して、最後は真ん中の折り目に合わせて折ります。

反対側も同じように折ります。

突起の位置に合わせて穴をあけます。位置は大体で大丈夫です。

部品をぎゅっとはめ込みます。

完成です。
サイズはキッチンペーパーの幅で調節してください。
STLデータ

マスクの効果について
SARSや新型インフルエンザの時にN95マスクというものを見た人は多いかと思います。主に医療従事者が使っていました。
N95マスクは0.3μmの粒子の95%をブロックする性能があります。
で、今話題のコロナウイルスがどのくらいの大きさかというと、0.1μm。
サッカーゴールの網にソフトボールを投げ込む感じでしょうか?
運が良ければ引っかかります。
医療従事者がつけているマスク、「サージカルマスク」といいます。一般の使い捨てマスクはこれの形をまねたものがほとんどです。
ところで、このサージカル(surgical)、「外科用の」「手術の」という意味です。
もともとは、医療従事者が患者、患部に自分の飛沫を飛ばさないためのものだったんです。
基本的に自分から他者への飛沫を防ぐものであって、襲ってくるウイルスを防ぐためのものではない。空気をろ過して漂っているウイルスを防ぐ目的ではなかったんです。
この論文をご覧ください。英語ですけど。
JAMA(The Journal of the American Medical Association 米国医師会雑誌)という比較的権威のある雑誌に掲載された有名な論文です。
サージカルマスクをするグループとN95マスクの予防効果を検証してます。対象は446人の看護師。
結果的にサージカルマスクを着用した看護師のうち24%がインフルエンザに感染。N95マスクの方は23%がインフルエンザに感染。両方とも感染予防効果に差はなかったという結論です。
また、これ。
アブストラクト(要約)しか読んでいませんが、マスクをしていたから風邪をひきにくいわけではなかったという要旨です。
自分の飛沫を飛ばさないためのものだから当然と言えば当然の結果です。
ではなぜ、シーズンになると風邪予防と称してマスクをつけるのか。
日本文化かもしれませんね(笑)
欧米ではマスクは風邪を引いた人がつけるものと認識されています。海外旅行行くときは注意した方がよいです。
では、本当にマスクに予防効果は全くないのか?
ないとは言えないけど、あるとも言えない。
今注目すべきは、日本人全員がマスクをつけた場合の社会的効果です。
新型コロナウイルスは不顕性感染を起こすことが多いと言われています。感染しても症状が出ないということ。その状態でも他人に感染させてしまう。
コロナウイルスは飛沫感染か接触感染です。多くは、感染者がまき散らした飛沫を直接浴びるか、どこかについた飛沫に触れた手で自分の目鼻口を触れて感染するといわれています。
もし、日本人全員がマスクをつけたとしたら。
不顕性感染者からの市中感染は何パーセントか減らすことができるかもしれない。
また、子ども達はマスクをつけることで不用意に鼻口へ手を持っていくことを避けることができる。
そのような効果がマスクの意味だとしたら、キッチンペーパーで十分なのかもしれませんね。